Haboro abandoned mine
/ Hokkaido
仕事で北海道の留萌市に行く用事があり時間が空いたので羽幌まで足を延ばした。 羽幌には60年ほど前まで優良な炭鉱があり、北海道のほとんどの炭鉱跡地は整備されその痕跡がなくなっているが、羽幌炭鉱については当時の建物が廃墟としてではあるが残っている。20年ほど前からたまに訪れているが、最近は炭鉱への橋も老朽化で車の通行はできなくなっており木々も茂って近づくことも難しくなった。昨今はヒグマの目撃情報もある。 そのような羽幌炭鉱にヒグマを恐れつつ入ったものの、近くに巣のあるらしいスズメバチ?に威嚇を繰り返され、まさに「撮っては逃げ」の繰り返しになった。そんな羽幌炭鉱の跡であるが今後は近づくこともできなるなると予想され、写真でその歴史を感じて頂ければ幸いである。
(羽幌炭鉱)
羽幌炭鉱は北海道苫前郡羽幌町で1940年に開坑した三山(築別坑・羽幌本坑・上羽幌坑)からなる炭鉱である。戦後の合理化が進み、1950年代から出炭量が急増。1961年には年間100万トンを突破し、1968年には114万トンを採掘したその豊富な良質石炭は国鉄や北海道電力に供給され、最盛期には全国出炭量の約2.4%、北海道全体の約5.3%を占めるに至ったまた、一人当たりの出炭効率は全国平均の2倍以上に達し、「中小炭鉱の雄」と称された坑内には鉄道や病院などのインフラも整備され、最大時には約1万2千人が暮らす炭鉱都市となっていた。 しかし、エネルギー政策の転換や安価な海外炭の流入により経営が悪化、1970年に閉山し町の人口も急減した。現在は住宅跡や坑口跡が残るのみとなっている。