渉成園 20250701
/ Kyoto
天為俳句会の第33回同人総会に出席するため、数日間京都に滞在しました。梅雨はすでに明け、総会および吟行が行われた日は気温37度の猛暑日。厳しい暑さの中での吟行となりました。今回の吟行地は東本願寺と、その飛地境内にある庭園・渉成園ですが、この庭園は東本願寺の荘厳なイメージからは想像できないような風情のある庭園です。寺院、仏教のイメージはなく茶人や文人が愛する庭園のイメージがあります。
(渉成園ホームページより)
渉成園は真宗本廟(東本願寺)の飛地境内地(別邸)です。東本願寺の十三代宣如上人が、三代将軍徳川家光から土地の寄進を受け、一六五三(承応二)年に宣如上人が退隠した際、隠居所として整備し始めたのが、渉成園の始まりです。十四代琢如上人以後、詩歌・茶の湯・能狂言などに親しむ場としても整備され、長らく歴代門首の隠居所、そして東本願寺の大切なお客様をお迎えする迎賓施設の役割を担ってきました。1936年(昭和11年)には、文人趣味に溢れる仏寺庭園として国の名勝に指定されました。
庭園は「池泉回遊式庭園」であり、洛北詩仙堂を開いた石川丈山の作庭と伝えられています。渉成園の造りの特徴としては、ご本尊(阿弥陀如来)を安置する「園林堂」とその前に建つ「傍花閣」を結ぶ中軸線を基準に全体的な作庭がなされています。これは、真宗の教えに基づいて、ご本尊(南無阿弥陀仏)を中心とした真宗門徒の生活規範がこのような仏寺庭園にも反映されているものであるといえます。