夏の果て 水に語らせる

/ landscape

これらの作品は津南町の見玉公園という場所で撮影している。日本の四季を「水」というモチーフを用いて表す一連の作品の一つである。昨年、丁度同じ時期にここから長野県側に上がった「天池」で撮影しており、その時は森をモチーフとして「色なき風の森」の名で作品とした。色なき風は秋の季語だが、場所も気候的にもほぼ同じ場所で今回は「色なき風」は感じなかった。今回の撮影地で感じた季語は「晩夏」であり、秋の始まりではなく夏の名残を感じたことは不思議である。自分に問いただしてもよくわからないが、風景が伝えてくる何かが違うのだと思う。いずれにしろ、日本人が古来から大切にしていた「季感」を感じて風景を作品としていきたいと思っている。

Back to landscape